【村瀬流ゴルフ論 vol.13】「LET IT GO～ありのままで～」をゴルフ心理学的に考察

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2015.07.13

【村瀬流ゴルフ論 vol.13】「LET IT GO～ありのままで～」をゴルフ心理学的に考察

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○○さん、こんにちは!

ノブゴルフスクールの村瀬雅宣です。

先週までの雨続きの天気とうって変わって、
今日はすごく良い天気ですね。
ちょっと、暑すぎますが…。

今日の天気のようにスカッとした
ゴルフがしたいものですね。

さて先週は、

【「想定内」はナイスショット】

について、お話ししました。

今週は

【ゴルフは「ありのままで」】

というテーマについて、
詳しく解説したいと思います。

チヨット古い話になりますが、
昨年の新語・年間流行語大賞の
トップテンに、映画【アナと雪の女王】の
主題歌である、【ありのままで】
がノミネートされました。

そこで、以前から気になっていた
歌詞の表現を再確認したところ、
面白いことがわかりましたので、
ゴルフのメンタルスキルアップに
つながるように解説させていただきます。

この、【ありのままで】
という和訳歌詞ですが、
英語では、【LET IT GO】であり、
原語ではそのような言葉を
歌詞の中では使っていません。

全体の文脈を東洋的な解釈による意味と
日本人の口の動きを考慮して、
意訳して和訳したようです。

そもそも、原語の意味は、
ありのままの姿を見せる
（LET IT BE）という意味ではなく、
【IT】はエルサの魔法の能力を
必死に隠そうとしてきた努力を指すと
思われます。

加えて、日本語版の歌詞に関しても、
MAY J.さんと松たか子さんの歌詞が
微妙に違っています。

ここでは、松たか子さんの歌詞を
引用させていただくこととしました。

以下のような言葉になっています（抜粋）

「ありのままの　姿見せるのよ」
「ありのままの　自分になるの」
「自由なので、どこまでやれるか試したいの」
「そうよ　変わるのよ　わたし」
「これでいいの　自分を好きになって」
「これでいいの　自分を信じて」
「光を浴びながら歩き出そう」…

エルサが、全ての物を凍らせる能力を
持って生まれたことを運命として受け止め、
これからはありのままに生きようと
行動していく物語です。

良い意味での開き直りですね！

一般的に西洋人と東洋人の
思考の違いで（主観ですが）、

西洋人は
「欠点を直そうとして考え方を
変えようと努力する」

東洋人は
「欠点も本来その人が持っている個性なので、
変えるために努力するのではなく、
個性として受け止めながら、
よりよく生きていく」

と考えます。

心理学の世界でも、
西洋的な思考&文化での学問が主流ですが、
1919年に森田正馬が開発した≪森田療法≫では、
「あるがまま」心理学を唱え、
自然科学が主流であった時代に、
倫理観としても世界的にも評価されています。

前置きが長くなってしまいましたが、
ゴルフのケースはどうでしょうか？

故最強アマチュアであった中部銀次郎氏が、
「あるがまま」にショットすべき
との名言を残していますが、
ご存知でしょうか？

通じるものがあると思いませんか？

・【アナ雪】の「ありのまま」解釈：
エルサは全てを凍らしてしまう
自分の能力を封印する為の
必死で懸命な努力を諦め、
もういいや、どうにでもなれと
世界を自分流に変えていってしまう

・【森田療法】の「あるがまま」解釈：
自分の欠点や長所を自覚し、
欠点も個性として受け止め且つ評価し、
改善する為の過剰な努力はあまりしないで、
勇気を持った行動を優先し、成長していく

・故中部銀次郎氏の「あるがまま」解釈：
ゴルフの相手は自然と自分なので、
ことさら感情に左右されずに、
冷静に事実のみを受け止め、
自分レベルを分析し、対処すべし

・村瀬流ゴルフメンタルマネジメント的な
「あるがまま」持論：
自分の「身の丈」を自覚し、受け入れ、
ミスショット時にも特別な感情表現をせず、
ナイスショット時にも
心を過度に高揚させないことが重要。
その為の最善のメンタルスキルは
「腹式呼吸」であり、
最高のマネジメントスキルは
「プレショットルーティーン」である。

今一度、和訳の歌詞を見てください。

少し違った意味で受け取れませんか？

「光を浴びながら歩き出そう」とは、
フェアウェイのセンターを、
太陽光を浴びながら、
楽しくも緊張感を持って、
ゴルフマネジメントしている
ご自身の姿を想像できませんか？

以前に「OLD MAN PAR」の項で
ご説明させて頂きましたが、
自分のスイングをマニュアルに沿って
全面的に改善する必要はないと思います。

アマチュアゴルファーは
楽しく健康的にラウンドすることが
最大の目標です。

自分の個性を大事にして、
（欠点による）ミスショットを
受け止めることができたら、
どんなに素晴らしいことでしょう？

人生もまた同じと思います。

今回はここまでです。

来週は

【メンタル平常心】

ということについて解説します。

楽しみにしてくださいね。