【保存版】2019年ゴルフルール改正について

⑪バンカーのルースインペディメントを取り除くことがOK

ボールがバンカー内にある場合、これまでのルールではルースインペディメント(木の葉、石などの自然物)を取り除くことはできませんでしたが、罰なしに取り除くことができるようになります。
プライベートのラウンド等では、バンカー内に結構石が落ちていたりすることも多いので、クラブに傷がつくことも防げるようになりますね。

⑫バンカーで2罰打を加えたら、打たなくてもバンカー外にドロップすることがOK

バンカーに球があるときに、アンプレヤブルの追加の選択肢として、2打の罰を加えれば、球とホールを結ぶ線上でそのバンカーの後方の外側にドロップすることができます。
コースによっては、アマチュアレベルでは脱出自体が困難なバンカーもたまにあるので、特にバンカーが苦手なプレーヤーにとっては良いルールですね。

⑬ウォーターハザードはペナルティーエリアという新しい概念に

ルール改正

前述のとおり、ウォーターハザードは「ペナルティーエリア」という名称に変わりますが、その概念も大きく変わるようです。
現在のルールにおける「ウォーターハザード」は池や川などの「水域」だけを設定できますが、新しいルールにおける「ペナルティーエリア」は水域だけでなく、委員会が1打の罰で救済を認めたい区域に設定することができます。
例えば、ブッシュや崖、球を見つけることや打つことが困難な雑木林などをペナルティーエリアとして設定することができます。
救済処置は原則として現行ルールの「ラテラル・ウォーターハザード」と同様ですが、対岸の処置を使うことはできません。
ただ、このルール、現在でもローカルルールにおける「1ペナ」として一般アマチュアには「お馴染み」のものですす。
従って、競技等に普段出ることのない方にとっては、あまり関係ないので、混乱も少ないかと思います。

⑭ペナルティーエリアではクラブを地面につけることがOKに

例えばボールは赤杭の中だけれども、打つことは可能というケースがありますよね?
その場合、これまではクラブをソールすることはできませんでしたが、ルール改正以後は、ソールすることができるようになります。
これはボールが水の中にある「ウォーターショット」の場合も同様です。
ルースインペディメントも取り除くこともできます。
また、新名称ではバンカーは「ペナルティエリア」とは呼びませんが、同様にソールすることが可能になります。つまり、ボールがどこに行っても、「ジェネラルエリア(スルーザグリーン)」と同じルールでプレーすることができるようになるということですね。

⑮キャディーがグリーン上の球をマークして拾い上げることがOKに

現在のルールでは、キャディーであってもプレーヤーの球を拾い上げる場合は、その都度承認が必要です。
新しいルールでは、パッティンググリーンの球に限っては、キャディーがプレーヤーの承認を得なくてもマークして拾い上げることができます。
「え? そんなの今までもOKだったじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はプレーが少しでも速く流れるようにしようという日本のゴルフ場独特のやり方で、本当はルール違反だったということなんですね。

⑯ピンを立てたままパットすることがOKに

ルール改正

グリーン上でパットするときに、ピンを立てたままパットすることができるようになります。
もしパットした球が立てられているそのピンに当たっても罰はなく、そのままプレーは続けられます。
(そのままボールがカップにはいれば、ホールインが認められます)
このルールの改正は、ロングパットの際に同伴競技者の誰かにピンに付き添ってもらう手間と時間を大幅に短縮することができるので、スロープレーの撲滅には大きく貢献すると思います。
また、ショートパットでも、ものすごい下りの速いラインが残った場合は、ピンを立てたままパットするとい光景も増えるかもしれませんね。

⑰グリーン上のプレーの線に触れただけでは罰はなし

パットをするときにそのプレーの線上(ライン上)のグリーン面に触れただけでは罰はなくなります。
例えば、キャディーさんが狙い目を指で触ることも違反ではなくなります。
ただし、触れるだけならOKですが、「ラインの状態を改善をした」という事実がある場合は、罰(ストロークプレーでは2罰打)を受けることになります。
やはり、グリーンメンにはむやみに触れないほうが良いということですね。

⑱グリーン上の損傷箇所の修復がOKに

これまでのルールではグリーンの修復はボールマーク(ボールの落下によってついた跡)に限られていましたが、その他の損傷箇所(人、動物、乗り物などによって作られたもの)は修復することができるようになります。
例えば、プレーの線上にあるスパイクマークなどは代表的なもので、修理することができます。
この改正はとても大きいですね。
夕刻のプレーなどはかなりスパイクマークがついているケースも多いので、スコアにもかなり影響があるものだと思います。

⑲救済の範囲を計測するクラブが限定される

ルール改正

1クラブレングス以内や2クラブレングス以内といった救済範囲を計測する場合に使用するクラブは、プレーヤーがそのラウンドのために持ち運んでいる最も長いクラブ(パターを除く)となります。
これは今までもドライバーで行っていた方が多いと思いますので、あまり大した変更ではありませんね。

⑳球を動かしてしまった場合の罰の免除

新しいルールでは次の場合に球を動かしたことの罰が免除されます。

・球を捜しているときに自分の球を動かした場合
・パッティンググリーン上で偶然に球を動かした場合
・規則に基づいて球をマークする、拾い上げる、リプレースするときに球を動かしてしまった場合

いわゆる故意ではない「うっかりミス」については、かなり許容範囲が広くなりましたね。

まとめ

以上、20項目にわたって解説してきましたが、いかがでしたか?
恐らく、解釈や感想は人それぞれだと思います。
冒頭で書いたとおり、今回のルール改正の目的は、大きくわけて以下の2点だと思います。
①スロープレーの撲滅
②複雑なルールの簡素化によるゴルフ人口の拡大

ただ、これはあくまでもR&AとUSGAが考えて決めたものです。
私は日頃のメルマガ等でもお話ししている通り、ゴルフにおける「目的」は人それぞれで良いと思っています。
とにかく大事なのは、一人ひとりがゴルフを楽しめること。
ここさえ外さなければ良いのでないかと思います。
新しいルールになっても、各々の目的の中で、是非ゴルフをエンジョイしていただきたいと思います。

今回はこのへんで。
それでは、また!

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